Windowsターミナル環境に「Console2 + nyagos」を導入する
2016/03/27
こんにちは、okutani(@okutani_t)です。Windowsで標準で搭載されているコマンドプロンプト、巷でよく聞く「黒い画面」ですね。あれって結構使いにくいですし、なによりUNIXコマンドが使えないのが不便です(Windowsなので当たり前なのですが)。
私は主にMacBookAirを使って黒い画面を操作していたので、今までWindowsではターミナルを使っていませんでした。しかし、職場での開発環境がWindowsだったため、どうにかWindowsでターミナル環境を整えられないかと思い、いろいろ調べてみました。
どうやら「Console2 + nyagos」の組み合わせがよさげな感じです。今回はそれらを使って、Windowsのターミナル環境を構築してみたのでご紹介します。
はじめに「Console2とnyagosについて」、「Console2とnyagosをWindowsに導入する」方法を、順を追って説明していきます。
参考履歴保存とタブ機能があるコマンドプロンプト(Windowsターミナル)環境の構築方法
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もくじ
Console2、nyagosってなに?
Console2とnyagosについて説明します。
Console2
Console2はかんたんに言うと「拡張機能が豊富なコマンドプロンプト」です。MacやLinuxでいう『ターミナル』がそれにあたります。
Console2ではタブが使えたり、ウィンドウの幅をドラッグ&ドロップで変えられたり、透過してオシャレ(?)に使えたりできます。
nyagos
nyagosを使うと、WindowsでUNIXコマンドを利用できるようになります。
参考nyagos/nyagos_ja.md at master · zetamatta/nyagos
Mac, Linuxでいう『シェル』にあたります。nyagosを使えば「ls」や「cat」などのUNIXコマンドが利用できるようになりますね。
なので、使い方としては「Console2というターミナルを立ち上げて、その中でnyagosを使ってUNIXコマンドを利用する」といった形になります。
ちなみに、nyaosというシェルの後継がnyagosにあたるそうです。詳しくは僕もよく分かっておりませんが、今回なんとなく新しいnyagosを使ってみました。
参考何がちがう?NYAOS 3.x と NYAGOS 4.0 – Qiita
ではさっそくConsole2とnyagosを導入していきましょう。
Console2のダウンロード
Console2は公式サイト、もしくはatsuoishimotoさんのGitHubリポジトリからダウンロードできます。
atuoishimotoさんが公開しているConsole2の方はデフォルトで日本語入力に対応していますので、今回はそちらを使うことにしました。
LINKRelease Console2 IME patch(b148) · atsuoishimoto/console2-ime · GitHub
今回は64bit版の「console-2.00b148-ime-64bit.zip」をダウンロードしました。展開してできたフォルダを『Console2』とリネームしておきます。
Console2フォルダを好きな場所に置いておきましょう。今回はCドライブ直下に配置しました。
Console2フォルダの中にある『Console.exe』がConsole2の本体です。
nyagosのダウンロード
nyagosは下記GitHubからダウンロードできます。
LINKReleases · zetamatta/nyagos · GitHub
今回は「nyagos-4.0.9_10amd64.zip」をダウンロードしました。
展開してできたフォルダを「nyagos」にリネームし、Cドライブ直下に配置しておきます。
Console2の初期設定
Console2 + nyagosを使う環境が整ったので、Console2を立ち上げて初期設定を行っていきましょう。
Console2フォルダの中にあるConsole.exeを起動させます。
Window右下をドラッグしてウィンドウサイズを変えられたり、タブの追加がかんたんに行えたりできて便利です。いろいろいじってみましょう。
Console2を最初に起動したときのデフォルトのシェルは、コマンドプロンプトで使われている「cmd.exe」になっています。これをnyagosに切り替えましょう。
シェルをnyagosに変更する
Console2のメニューバーから「Edit」→「Settings」を選択して設定画面を開きます。
左メニューから「Tabs」を選択し、「Add」をクリック。Titleに「nyagos」、Shellにnyagosまでのパス→「C:\nyagos\nyagos.exe」を入力しましょう。
Startup dirに「C:\Users\ユーザ名」などとすれば、シェル起動時に開くディレクトリの位置を変更することができます。
その後、上部にあるTab nameからnyagosを一番上にすることで、起動時に選択されるシェルでnyagosが一番先に呼ばれます。
nyagosを選択して「Move up」を選択、OKボタンをクリックして設定を保存しましょう。
Console2を再起動すると、シェルがnyagosに切り替わっていることが確認できます。ディレクトリの位置も[~]となっていて、ホームディレクトリで開いていることが確認できますね。
「ls」や「pwd」コマンドでUNIX風に使えることも確認してみてください。
おまけメモ: Git Bashを使えるように設定
私はGit for Windowsというツールを入れているので、Git BashもConsole2で使える設定にしておきました。
参考Git for Windows導入方法&初期設定まとめ | vdeep
使ってない方 or 使う予定がない人は、この項目は飛ばして次に進んでください。
先ほどと同じように、「Tabs」→「Add」、Title:「Git」、Shell: 「"C:\Program Files (x86)\Git\bin\sh.exe" --login -i
」、Shell dir「C:\Users\ユーザ名」と設定してあげます。Shellまでのパスは、Git for Windows導入時に決まるため、お使いの環境によっては変更されることがあるので気をつけてください。
次のように、複数のシェルを、タブを切り替えるだけで同時に使うことができます。Console2の魅力的な機能のひとつですね。
では、話をConsole2の設定に戻します。次は日本語の設定をおこなっていきましょう。
フォントをMSゴシックに変更
Console2で日本語を使おうとすると、激しくレイアウトが崩れてしまうので、フォントをMSゴシックなどに変更しておきましょう。
メニューバーから「Edit」→「Settings」→「Appearance」をクリック。
ここで一緒にフォントサイズなんかもお好みで変更してみてください。
実は、ここの設定だけでは日本語のレイアウト崩れは、残念ながら直りませんでした。
次のように、Console Viewを開いてフォントを変更してあげることでレイアウト崩れを防ぐことができます。メニューバーから「View」→「Console Window」をクリック。
新しくウィンドウが立ち上がるので、上部のバーあたりで右クリック→「プロパティ」を開きます。
タブメニューの「フォント」を選択、「MS ゴシック」を選択してOK。ウィンドウを閉じてConsole2を再起動します。
これで日本語が含まれていても、文字が崩れずに表示できるようになりました。
背景を透明にする
これは完全に好みの問題ですが、Console2の背景を透過する方法を載せておきます。
「Edit」→「Settings」→「Appearance内のMore」→「Window transparency」→「Alpha」から設定できます。
Active windowではフォーカスが当たっている時、Inactive windowではフォーカスが外れているときの透明度を設定できます。
これでブログを読みながら、動画を見ながらターミナルが便利に使えますね。
補足: 文字の選択・コピー&ペースト方法
補足として、『文字の選択』『コピー』『ペースト』の方法を紹介しておきます。ここらへんは地味によく使いますね。
- 文字の範囲選択
- コピー
- ペースト
Shift + マウス右クリック
Ctrl + Insert
もしくは右クリックから選択
マウスホイールをクリック(Git BashはInsertでも可)
もしくは右クリックから選択
上記を好みのキーバインドに変更したい場合は「Edit」 → 「Settings」 → 「Hotkeys/Mouse」 → 「Copy/Clear Selection」から変更できます。
私はデフォルトのまま使っていますが、使いにくい場合は設定してみてください。
参考になれば幸いです。
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